
2006年06月09日
逃れられない闇の中で
「ンウミャーァ!!」
痛烈な痛ましい叫び声に我に返った
通い慣れた道で、会社に帰宅途中の道のりの出来事である。その日は普段よりも夕暮れが早く訪れ視力が悪い(でも0.9ぐらい)私にとっては大惨劇だった。
無い思考を巡らせていると急に恐怖感が起き痛たたまれなくなった。何故私が....としか適当な言葉が見当たらない
マヤーを退いてしまった
ついにとうとう自分自身が加害者になろうとは夢にも思ってなかったのでものすごくショックでした。マヤーが死んでいるのを見ると他人事のように眺めたり、目を背けていたのだが...私の番がとうとう来た
私は抜け道でもあり、近道でもあるその通い慣れた道を1週間通えずにいた。現実から結局は逃げ真実を知る勇気なんて微塵もなかった。逃れられない現実の為に事実をやはり確認出来なかった
1週間後ロウソクと塩と魚と線香を持って現場に再び舞い戻った。だが何一つ血痕等自己形跡を物語る遺留品は見当らなかった。
「やってない」
変な喜びと確信めいた感情が湧いてきた
「俺は無実だ!!」
嘘のようにこれまで夢にまでも出てきて悩んでいたことが跡形も無くスッと消えていった
次の瞬間何かが聞こえた。
「ミャーッ」
幻なのか不幽霊なのか....まさか
新都心から見える夕暮れが迫って、近くに縄跳びをして遊んでいた少女の頬を赤く照らした。そんな愛とおしい彼女の横顔を見ていると、何故か急に止め処なく涙が溢れて止まらなかった
「どうしたの?お兄ちゃん」
此処1週間、仕事にも身が入らず悶々として淡々と仕事をこなすしかなかった。いったい何にぶつかればいいんだ、と。深く反省している自分と大人気ない自分がそこに垣間見えてきて淋しくなった
「何でもない、.....ナンデモ」
言葉が出なかった
身体をそっと愛車に滑り込むと胸元辺りのシートベルトがいつもよりキツク感じた。ゆっくりとステアリングを少しずつ左に切り、アクセルを踏み込みながら事故現場をもう一度見たいという欲求で振り返ったみた
「あった」
遺留品があった
そこには右手で会釈しているであろう可愛らしい手と、無残にも引き裂かれた愛用であろう黄色い鈴が駐車場の伸び茂った草むらに横たわっていた
まねきねこ
痛烈な痛ましい叫び声に我に返った
通い慣れた道で、会社に帰宅途中の道のりの出来事である。その日は普段よりも夕暮れが早く訪れ視力が悪い(でも0.9ぐらい)私にとっては大惨劇だった。
無い思考を巡らせていると急に恐怖感が起き痛たたまれなくなった。何故私が....としか適当な言葉が見当たらない
マヤーを退いてしまった
ついにとうとう自分自身が加害者になろうとは夢にも思ってなかったのでものすごくショックでした。マヤーが死んでいるのを見ると他人事のように眺めたり、目を背けていたのだが...私の番がとうとう来た
私は抜け道でもあり、近道でもあるその通い慣れた道を1週間通えずにいた。現実から結局は逃げ真実を知る勇気なんて微塵もなかった。逃れられない現実の為に事実をやはり確認出来なかった
1週間後ロウソクと塩と魚と線香を持って現場に再び舞い戻った。だが何一つ血痕等自己形跡を物語る遺留品は見当らなかった。
「やってない」
変な喜びと確信めいた感情が湧いてきた
「俺は無実だ!!」
嘘のようにこれまで夢にまでも出てきて悩んでいたことが跡形も無くスッと消えていった
次の瞬間何かが聞こえた。
「ミャーッ」
幻なのか不幽霊なのか....まさか
新都心から見える夕暮れが迫って、近くに縄跳びをして遊んでいた少女の頬を赤く照らした。そんな愛とおしい彼女の横顔を見ていると、何故か急に止め処なく涙が溢れて止まらなかった
「どうしたの?お兄ちゃん」
此処1週間、仕事にも身が入らず悶々として淡々と仕事をこなすしかなかった。いったい何にぶつかればいいんだ、と。深く反省している自分と大人気ない自分がそこに垣間見えてきて淋しくなった
「何でもない、.....ナンデモ」
言葉が出なかった
身体をそっと愛車に滑り込むと胸元辺りのシートベルトがいつもよりキツク感じた。ゆっくりとステアリングを少しずつ左に切り、アクセルを踏み込みながら事故現場をもう一度見たいという欲求で振り返ったみた
「あった」
遺留品があった
そこには右手で会釈しているであろう可愛らしい手と、無残にも引き裂かれた愛用であろう黄色い鈴が駐車場の伸び茂った草むらに横たわっていた
まねきねこ
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Posted by 沖縄 at 20:13│Comments(0)